法律コラム
よくあるご質問-弁護士の専門性について
今回は、よく受ける質問のひとつとして、弁護士・法律事務所の「専門性」についてお話ししたいと思います。
よく「何を専門にされてますか」(あるいは「○○を専門的に取り扱っておられますか」)というご質問なりお問い合わせを頂くことがあります。いつも何と答えようかと迷ったすえ、結局、「特に専門的に取り扱っていることはありません」とお答えしています。
今回は、何故、迷いつつそのようにお答えしているのか、その率直なところをお話ししようと思います。
私の理解では、「専門的」に取り扱っている(あるいは「これが専門です」)と言えるためには、(A1)その分野が、他の弁護士なり法律事務所なりが余り手がけていない個性的で専門的なものであること、あるいは、(A2)一般的な分野ではあれ、その分野に他の弁護士よりも明らかに知悉している(習熟している)こと、そしてこれに加えて(B)その分野の仕事が、業務のうえで相当の比重を占めていることが必要であるように思われます。
(A1)について言うと、例えば医療過誤や知的財産権、渉外(外国)絡みのもの、税務関係の案件などがそうした分野として挙げられると思います。企業の法務問題も一部ここに含めて良いと思います。ただ、こうしたある程度レアな案件を相応の比重をもって手がけるということになると、必然的に都市部の弁護士なり法律事務所なりということになりがちです(田舎にもおられなくはありませんが)。私は要件を充たしませんので、(A1)の意味で専門的に取り扱っている弁護士ということにはなりません。
では(A2)はどうか。例えば、離婚や相続、お金の貸し借り、借金の処理、相隣関係(お隣さんとのもめ事)、損害賠償問題、不動産問題といったような一般的な分野のものは、私もそれなりの数を取り扱ってきましたし、(B)の意味でも、その比重はある程度に達していますので、あつかましく言うなら、それが専門ですと言っても、あながち嘘ではないのかも知れません。ただ、これらの分野は非常に一般的である分、どの弁護士もある程度の数をこなしていて、スキルを備えています。その結果、ある程度きちんとした能力を備えている弁護士は決して少数派ではありません(そんなに多数派でもないと思いますが)。そこを掻き分けて、「自分は専門的に取り扱っているのだ」(他の弁護士や法律事務所よりも余程精通しているのだ)と言うことは、正直、私には憚られます。そこまで言い切る自信はありません。と言うわけで、「経験はあるし、水準的な能力は備えているはずだ」といういささかの自負はありつつ、やはり(A2)の意味でも、専門的に取り扱っているとは言いにくいのです。
そうして、結局、「特に専門的に取り扱っていることはありません」とお答えすることになるわけです。
この自己PRがもてはやされる時代にあって、「何を甘えたことを」「後ろ向きな」とお叱りを受けるかも知れませんが、これが実態です。ただ、最近では、明らかに「なったばかり」の弁護士が、臆面も無く「得意分野」とか「専門分野」とか言っているのを見かけることがあり、それに比べれば「正直なだけまだマシだ」と自分では思っています。
好きなこと/嫌い(苦手)なこと
私という人間について、少しお話ししたいと思います。とは言っても、あまり個人的なことは何ですので、まあ、大体こんな感じの人間なのだという程度の話です。
好きなことは何かと言うと、音楽を聴いたり、休日に家族と一緒にのんびりと過ごしたりすることです。基本的にはインドア派ですが、体を動かすことも好きです。40歳を過ぎてからジョギングを始め、しばらくしつこくやっていました。今はロードバイク(アルミフレームのエントリーグレードのもの)にしつこく乗っています。一人で黙々とやることが向いているようで、やり方もいささか生真面目というのが家族の評です。CDも沢山買い集めてしまいました。アナログ・レコードにまで最近は手を出しています。お酒も以前は楽しく飲んでいたのですが、今(2022年10月現在)は控えています。別に体を悪くした訳ではありませんが、何となく飲まなくなり、家族のプレッシャーもあって飲まない日が続いています。
苦手なのは、初対面の人と雑談することや、会議で積極的に発言することです。もともと社交的とは言いがたい性格ですし、人前で何か目立つことをすることは苦手な部類です。やれと言われれば、それなりにやれるとは思いますが。
では、得意なものは何かと考えたのですが、なかなか出てきません。ただ、良く言えば粘り強い性格ではあり、しつこく物事を追求するタイプです。あれこれ、あれこれと考え、どうやって物事を進めるのが良いかと考えます。(そんな自分が好きかどうかはともかく)それは得意なことなのかも知れません。基本的にかなりの負けず嫌いなので、人に馬鹿にされまい、簡単には負けまいとしつこく考えるのだと思います。そのおかげか、幸いにして、今のところ「ああ、予想外のぼろ負けだ」といった絶望は味わっておらず、「ほぼ予想通り」といったところで収まっています。と言うか、負ける勝負は最初からしないタイプです。
書いてて何だか矛盾しているところもありそうですが、ありのままを申し上げると、こんな人間です。
弁護士という仕事について
「弁護士」というと、皆さんはどんな人を想像されるでしょうか。
ドラマなどでは、都会で働くパリッとしたエリートっぽい人(いかにも裕福そう)に描かれていたり、それとは対照的に、地道で泥臭い人物像にされていたりします。前者の弁護士は、屁理屈をひねくり回して素人を煙に巻いたり、お金儲けに血道を上げていたりといった感じにされていたりもします。
では実際のところはどうなのか。
私も狭い範囲しか知りませんので、正確には何とも言いがたいところですが、どちらもいそうな人物です。そうした人物像を含んで、非常に多種多様な人たちがやっているのが弁護士という職業と感じます。やっている仕事も様々なら、そのやり方も人それぞれで、信条も人によりかなりの違いがありそうです。能力も人により様々なように思われます。
私はどうかと言うと、まあ、田舎にいる平均的な弁護士ではないかと思います(謙遜も誇張もなく)。個人的には、目の前の仕事をできるだけ手を抜かず丁寧に,そして、自らの良心に恥じないようにと心がけて仕事をしているつもりですが、特に大きな理想を掲げて仕事をしているわけではありません。
弁護士の中には、社会正義というものをとても重く見て、経済的利益をあまり顧みずに、きつい種類の事件を熱心に扱っている人がおり、同業として深く尊敬します。
そうした人を含めて優れた弁護士は田舎にもたくさんいます。「田舎よりも都会の弁護士の方が優秀だから」というようなお話しを聞くことがありますが、正直、とても違和感があります。働いている環境ではなくて、個々人の資質や矜持の問題だと思います。京都や大阪ではなく、まずは地元の身近な弁護士に相談してみて下さい。特に専門的なジャンルのものでない限り、取り扱っている事件の種類や力量に差はありません。
そして、目の前の弁護士が信頼できそうかどうかで、依頼するかどうか決めれば良いと思います。それが何よりも重要です。専門性云々よりも。
コラム始めます。
この度ホームページを11年ぶりにリニューアルすることになり、お世話になった業者さんの勧めもあって、コラムを書くことにしました。
最初ですので、まず、自己紹介から始めます。
私は、生まれこそ大阪ですが、小学校低学年からほぼずっと滋賀で生活してきました。父は公務員、母は専業主婦で、年の離れた姉が2人います。末っ子長男です。
地元の高校を卒業して大学に入りましたが、自堕落な生活を送るだけではいけないと思って、法学部に進んだこともあって司法試験の勉強を始めました。ただ、案の定簡単にはいかず、大学6回生でようやく合格することができました。そして、2年間、司法修習生(見習い)をして過ごしました。
最初は裁判官も考えたのですが、結局、検事になりました。就職と同時に、高校時代からの付き合いの彼女と結婚しました。
その後、東京地方検察庁(数ヶ月)、神戸地方検察庁(9ケ月)、高知地方検察庁(2年)と転勤して、最後は大阪地方検察庁で検事を辞めました。検事としての適性というか、仕事に関して色々と悩みが出てきて、辞めようと決めました。
そうして、司法修習の際にお世話になった先生を頼って滋賀に戻って、彦根の法律事務所で弁護士として働くようになりました。2年目からはパートナー(共同経営者)となり、結局、9年間彦根で働きました。そして、縁あって東近江市で独立することに決め、現在の事務所を構えて現在に至ります。今でも開業時と同じく、弁護士1名、事務員1名の小所帯です。
家族は、妻と長男との3人家族です。妻は教育関係の仕事をしており、長男は学生です。
弁護士1名の事務所で、自分のペースで仕事をしており、世間の方がご想像されるような弁護士像とはかなりのズレがあると思います。実像は、バリッとしたエリートからほど遠い至って平凡なものです。ただ、自分では、それなりに満足して日々を過ごしています。
趣味は、音楽を聴くことと体を動かすことです。残念ながら、これといった特技はありません。